Rails Girls Guides

GitHubに自分のアプリをPushする

作成者： Alyson La, @realalysonla Original page 翻訳者: Mai Muta, @maimux2x

このガイドは Rails Girlsワークショップのメインガイド の一部です。ガイドを続ける前に、番号順に進めているか確認してください。

Gitは、アプリのソースコードを保存し、変更履歴を記録・追跡することが可能なツールです。オンラインでコードを共有して他の人とコラボレーションすることができます。

Help from the coach

Gitやバージョン管理のこと、Gitを使った他の人とのコラボレーション、GitHub、Gitを使ったデプロイメント、オープンソースについて少し話しましょう。

Gitをインストールしよう

Gitを使う前に、まずGitがすでにインストールされているかどうかを確認しましょう。ターミナルで次のコマンドを入力してください。

git --version

1.8以上のバージョンが表示されるはずです。Gitがインストールされていない場合（command not found などのエラーが表示される）、またはバージョンが1.8より低い場合は、Gitをインストールまたはアップグレードしましょう。

以下のコマンドをターミナルで実行すると、macOSにGitをインストールまたはアップグレードすることができます。

brew install git

Gitのドキュメントに記載されている、お使いのオペレーティングシステムの説明に従ってインストールしてください。

Gitのウェブサイトにアクセスし、Windows用のGitインストーラーをダウンロードして実行し、Gitをインストールしてください。

インストールやアップグレードを行った後に、git --version コマンドを再度実行し、1.8以上のバージョンが表示されていることを確認しましょう。

Gitの設定をしよう

Gitがインストールできていることを確認したら、Gitでローカルプロフィールを設定します。このプロフィールは、Gitに保存するファイルに誰が変更を加えたかを記録するために使われます。これにより、誰がいつどのような変更をしたのかを確認することができます。

your name と your email は、自分の名前とメールアドレスに変更しましょう。実際の本名とメールアドレスを使いたくない場合は、ニックネームや別名を使うこともできます。 ※ここで設定した名前とメールアドレスは、他の人にも公開されます！

git config --global user.name "your-name"
git config --global user.email "your-email"

Gitにプロフィールが設定されているかは、以下のコマンドを実行し、user.name と user.email の設定の内容を確認してみましょう。

git config --list

Gitに作業を保存しよう

ターミナルを開き、railsgirls のアプリディレクトリに移動して以下のコマンドを実行します。ディレクトリ内で変更があったファイル（今回はあなたのアプリのすべてのファイル）が全部リストアップされるでしょう。

git status

これらのファイルをGitに保存して、あなたが作成したGitHubのリポジトリにプッシュできるようにしたいですね。次のコマンドを実行すると、すべてのファイルがGitのステージングエリアに追加され、保存 (コミット) できるようになります。

git add .

以下の git commit コマンドを実行すると、ステージングエリアに追加されたファイルが「First commit」というメッセージとともにGitに保存されます。

git commit -m "First commit"

(上記コマンドの -m は “message” の略です)

GitHubアカウントを作成しよう

GitHubは、無料のオンライン・コード共有プラットフォームです。Git で保存されたソースコードの ハブ となっています。これを利用して、アプリのソースコードを保存・共有することになります。

GitHubのウェブサイトにアクセスし、アカウントを作成するか、すでにGithubでアカウントを持っている場合はログインします。

GitHubでコードを安全に共有しよう

認証を管理する最も簡単な方法は、Personal Access Token (PAT)を作成することです。PATを利用することで、あなたのパソコンとGitHubのサイトの両方に認証情報が保存されていることになります。

コンピュータ上のコードをGitHubサイトの自分のアカウントに取り込むということは、インターネット経由で接続する必要があります。GitHubはHTTPSとSSHによる接続を提供しています。Personal Access Token (PAT) を使うには HTTPS 接続が必要です。これは、次のセクションでPATを作成するときに重要になります。

コマンドラインを使ってアプリをGitHubにプッシュしよう(Part1)

GitHubのアカウントを取得したことで、保存したソースコードをGitHubにプッシュ（Git用語で アップロード の意味）して、他の人と共有することができるようになりました。

GitHubにサインインしたら、ナビゲーションバーの右上にあるプラスアイコン(+)をクリックします。ドロップダウンの中から、New repository を選択します。 該当のリンクが見つからない場合はこちらの 新規リポジトリページ に直接アクセスしてください。

Create a new repository ページで、リポジトリ名（例：railsgirls）を入力し、リポジトリの可視性を「Public」にし、「Create repository」ボタンをクリックしてください。フォームの残りの部分はそのままにしておきます。

リポジトリ作成後の次のページでは、アプリのソースコードをプッシュする場所をGitに伝えるために必要なリポジトリURLが表示されているでしょう。

PATで動作するように、HTTPS用の手順が画面に表示されていることを確認しましょう。一番上の Quick setup セクションで、「HTTPS」ボタンが選択されていない場合は、該当のボタンをクリックしてください。そして、すべての手順のリンクが https で始まるように変更されていることを確認しましょう。

「push an existing repository from the command line」に記載されている手順を使用しましょう。該当の手順の中で、git remote add origin で始まる行を探します。その行をすべてコピーして、ターミナルに貼り付けます。そしてEnterを押してください。

このステップでは、ローカルリポジトリに先ほど作成したGitHubリポジトリを指す”origin”というGit リモート 、すなわち 接続先 を作成します。

パーソナルアクセストークンの作成をしよう

次に、PATを作成する必要があります。

GitHubのパーソナルアクセストークンを作成するには、このURLから https://github.com/settings/tokens アクセスできます。または、GitHub にログインした状態であれば、次の手順でどのページからでも設定画面にいくことが可能です。 まず、右上の自分のアバターをクリックします。次に、「Settings」、「Developer settings」、「Personal access tokens」、「Tokens (classic)」の順にクリックします。

「Personal access tokens (classic)」ページに移動したら、「Generate new token」のドロップダウンメニューをクリックし、「Generate new token (classic)」を選択してください。GitHubアカウントで2要素認証を有効にしている場合は、このタイミングで2要素認証する必要があります。

「New personal access token (classic)」の設定画面が表示されたら、「Note」の欄に何用のトークンかの説明を入力し(例: RailsGirls)、有効期限を選びます。(有効期限を過ぎてもこのプロジェクトを使用する予定がある場合は、PATの有効期限が切れたときにこの手順を繰り返す必要があります)

次に、「Select scopes」の設定箇所で、一番上の「repo」チェックボックスを選択すると、PATに「Full control of private repositories（プライベートリポジトリの完全制御）」が反映されます。

最後に、ページ下部の「Generate token」をクリックします。

次のページで、作成したあなたのPATが表示されます。このページにアクセスできるのはこの時だけですので、次のセクションである push する手順を完了するまでは、このページを閉じない方が良いでしょう。

PATトークンはコピーして安全なパスワード管理ツールに保存しておきましょう。その際、トークンの前後にスペースがないように注意しましょう。トークン表示箇所の最後にある四角が二つ重なったボタンで正確にコピーすることができます。

コマンドラインを使ってアプリをGitHubにプッシュしよう（Part2）

それでは、Gitリポジトリのローカルでの変更をGitHub上のリポジトリに push しましょう。ターミナルで以下のコマンドを実行します。

git push -u origin master

アプリケーションのブランチ名は、mainのように異なる名前の可能性があります。その場合、”master”という部分をgit branchを実行した際に表示されるブランチ名に変更してください。現在のブランチは行頭に* の記号がついています。

ターミナルに認証プロンプトが表示されたら、以下の例のようにパスワードに先ほど作成したあなたのPATを使用します。なお、パスワードにPATを貼り付けてもターミナル上には表示されません。再度貼り付けると、トークンを2回入力することになるので、二重で貼り付けないように気をつけましょう。

Username: <your GitHub username>
Password: <paste in your personal access token>

コードをプッシュするたびにPATが必要になる場合があるかもしれませんが、PATをコンピューターに保存することもできます。このプロセスはOSごとに異なるので、GitHubにコードを継続的にプッシュしたい場合は、コーチに相談してみましょう。

Help from the coach

参加者が望む場合、PATの保存方法の確認と実践に協力してください。参加者のオペレーティングシステムに対応した最新のガイドを見たり、異なるオペレーティングシステムでPATを保存するためのガイドを参照してください。

これでGitHubにアプリがアップされました！ブラウザでGitHubの対象のリポジトリのページを更新すると、ファイルがたくさん表示されるはずです。

Gitでもっと多くの変更を保存してみよう

新たな変更をGitHubにプッシュしたい場合は、次の3つのコマンドを使用して実行しましょう。

Gitで保存したい変更点を ステージングエリア に追加します。

git add .

コミットメッセージとともに変更を保存します。

git commit -m "Type your commit message here"

どのコミットで何を変更したのか、なぜ変更したのかを確認できるように、説明的なメッセージを心がけましょう。

Help from the coach

良いコミットメッセージの条件（実装内容、簡潔で説明的かなど）について話しましょう。

そして、変更をGItHubにプッシュしましょう。

git push origin master

アプリのブランチ名は main のように異なる場合があります。引数 “master” を git branch にリストされているブランチ名に変更します。 現在のブランチには、行の先頭に * 記号がつけられて表示されます。

次に何をする？

Gitについてもっと学ぶ

  • Gitチートシート に頻繁に使うコマンドがまとめられています。(PDF版もあります。)
  • Gitのドキュメントでもっと多くのGitコマンドを調べてみましょう。
  • ターミナル操作よりもPCの画面上で操作がしたい場合はGUI（グラフィカル・ユーザー・インターフェイス）を使ってみるのもよいでしょう。GitHub Desktopのようなアプリを試してみてください。
  • 将来、プロジェクトでより多くの人と仕事をするようになると、ブランチやプルリクエストを扱う機会が多くなるでしょう。

オープンソースコミュニティーに参加する

  • GitHubで、RailsGirlsの仲間やコーチをフォローしてどんな活動をしているか見てみましょう。
  • 彼らのプロジェクトにstarやwatchをつけてみましょう。
  • プロジェクトのリポジトリをForkし、クローンして自分の変更ををpushすることができます。その変更をプルリクエストでフォーク元に共有してみましょう!
  • バグを見つけたら、プロジェクトにissueを作成しましょう
  • プログラミング言語やキーワードで検索して、他のオープンソースプロジェクトを調べてみましょう。

ガイドを進めていて行き詰まったときはコーチに助けてもらいましょう。また Ruby、Rails、コンソール、テキストエディタについての便利なチートシート も参考にしてみてください。

ガイド

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